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カイゼン生活

小さなイラっをカイゼンすれば日々是好日。

定番、盤石、そして今さらながら究極のパッキングオートバイ。(ホンダ社製モンキー)

【更新履歴】

  • 足まわりのカイゼン 2017年2月
  • 泥よけ対策 2016-05-01
  • ボアアップに買替 2015-12-10
  • 初出 2015-06-15

半世紀商品とは。

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ホンダ社製の原付オートバイであるモンキーは、そろそろ販売50周年を迎える。半世紀という時の洗礼を受けた商品は、それが家電製品であれ、お皿であれ、けっして他に替えることのできない何かを持っている。
それが実用品ならば、盤石の定番商品はプロの世界で支持されつづけて半世紀、ということもあるだろう。鍋、包丁、工具といった道具類に半世紀商品の多数が占められている。
一方、趣味性が強く、流行やファッションに大きく市場が揺さぶられるオートバイという商品にあっては、スーパーカブに代表される実用車は別格として、なかなかロングセラー商品というのは難しい。オートバイの場合、通常商品と違って、さまざまな規制の足かせが増えるたびに、名車と呼ばれた商品が消えてきた。
そんな世界で、どう考えても100パーセント趣味にしか使えないのに半世紀商品になろうとしているモンキーというオートバイは、いったい何なのだろう。外車からゴールドウィングまでいろいろなバイクを乗り継いできながら、改めてというか、今さらながらモンキーというオートバイに興味をもったのは、そんなところが大きい。
ただ、さすがに時代はこのロングセラー商品にとって厳しい。ホンダ社自身が原付二種のグロムを販売しブレイクを起こした。これに巻き返しをはかるカワサキも2016年にZ125の発売を予定している。いずれのオートバイもモンキーをカスタムし尽くした究極の状態を市販化したものといってよい完成度である。
しかもモンキー現行車は、モンキーオーナーにとって最大の楽しみ(?)ともいえるキャブレターいじりの醍醐味が完全に失われたフューエルインジェクション車である。キャブの醍醐味が味わえないぐらいだったら、中古のキャブモンキーを買うか、グロムやZ125をカスタムした方がおもしろそうだと思う消費者がほとんどではないだろうか。
そんな状況で「半世紀商品を所有してみたい」といういわば不純な動機で中古のFIモンキーを導入したわけだが、幸いにも私にはキャブモンキーへの思い入れはまったく皆無、むしろフューエルインジェクション・モンキー(以下FIモンキー)の、どんな状況でもキック一発でエンジンがかかる始動性や、ハイエースに積んで九十九折りの峠道を走ろうともガソリン臭くならない清浄性に重きを置いていた。さらに幸運にもFIモンキーの台形型のタンク形状と、左サイドにPGM FIと銘打たれた樹脂製のカバーを、なぜだか分からないが、こよなくカッコいいと愛していたのである。

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1号機は三ヶ月で手放す。

中古で買ったFIモンキーだったが、動力系の故障により手放した。ぎりぎり保証期間の三ヶ月を過ぎたころに吹け上がらない症状が出たが購入店でも原因が特定できず。メーカーに問い合わせてもらっても、けっきょく原因らしき部品をひとつずつ替えていくしかないとのこと。キャブ車と違ってコンピューター制御のインジェクション車は不調になりにくい反面、不調になったら手がつけられない。自己負担でフューエルポンプを交換してもらったが、不調は直らず。この先、時間と金ばかりかかっていくぐらいだったらと、購入店にてKSR PROへの買い替えをすることにした。

kaizen.hatenablog.com

KSR PROはキャブ車。原付二種110CCなので力にも余裕があり、クルマの流れにものれる利点は大きく野池めぐりを行う私の用途に合致したオートバイだったが、ハイエースに積むとガソリン臭がきつい。長距離を移動し、車中泊主体のため、これはけっこうつらい。
また、モンキーよりひとまわり大きく、微妙な違いとはいえ、一日に何度も積み降ろしをしたり、雨天時にオートバイを積んだままのハイエース車内で過ごさなければならないときの居住性など、この微妙な違いの積み重ねは遠征全体ではけっこうな負荷の違いとなってくる。
やはりFIモンキーこそ自分のベストパートナーかなと思い、走行性能をカイゼンしたボアアップモンキーの導入に踏み切った。

ボアアップ+ライトカスタムFIモンキーの導入。

50CCモンキーを乗っていて、以下をカイゼンするとよくなりそうだと考えていたが、こればかりはやってみないと分からない。何かをカイゼンするということは、何かを犠牲にするということと常に表裏。

  • ボアアップ・・信頼性の高い88CCで。70CCでもよい。
  • インジェクションのマップ変更。
  • ドライブスプロケット変更。
  • スイングアーム4cmロング。

ノーマルモンキーの良さをできるだけ生かす最低限の構成。ただ、これを自分でやるとなると時間がもったいないので、最初から上記が含まれている中古車を探し、導入したのがこれ。

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色は1号機と同じ、年式は1号機より1年古い。上記の要件を満たしているが、余計なものまでついてきたが、これはいたしかたなし。

  1. 前後アルミワイドホイール(3.5J・4.0J)→純正と同じ2.75J幅、できれば鉄製に戻したい。
  2. 前後ロードタイヤ→純正ブロックタイヤにもどしたい。
  3. ハンドル→純正の方がいいけど、まあ、いっかという感じ。
  4. アルミショートキャリア→純正の方がいいけど、まあ、いっかという感じ。
  5. フロントサス→かたすぎるので何とかしたい気持ちもあるが、ディスクブレーキ化されているので安直に柔らかくするとバランス崩れるかも。
  6. リヤサス→もう少しやわらかい方がいいが、上と同じ理由でバランス崩れるおそれ。
  7. Zタイプミラー→よい。
  8. フロントディスクブレーキ→よい。
  9. ステアリングダンパー→ハンドル切れ角が微妙に犠牲になっているが、それよりも純正FIカバーをつけられないのが残念。
  10. エアファンネル→純正の樹脂製エアクリーナーボックスにもどしたい。
  11. フロントフォークダンパー→かっこいいけど、オフロード走行時ははねる。
  12. プッシュキャンセル式スイッチ→たいへんよい。
  13. シールチェーン→たいへんよい。
  14. タケガワ製フルエギゾースト→たいへんよい。
  15. クリアーウィンカーレンズ→純正にもどしたい。
  16. 赤のアルミドリブンスプロケット→よい。


ボアアップモンキーの最初の印象は、想像していたようなネガティブ要素はあまりなく、良い点ばかりがきわだっていた。エンジンはキック一発だし、踏み降ろしもノーマルと比べてそれほど重いわけでもない。ハイエース内でもガソリン臭もほぼ問題なし。

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走りの力強さは別物。50ccだと幹線道などではクルマに怯えながら走っていたが、ふつうに流れにのれるし、坂道で引っ張らないと登らないというようなこともない。回さない分、かえって燃費がよくなったぐらいだ。
若干ロングのスイングアームのおかげで安定性もノーマルより格段にいい。
自分でカイゼンした点は、ハンディナビのRAMマウントを取り付けたことと、デイトナ社製のスマートフォンホルダーをつけたことぐらい。あと、膝にハンドルがあたったので、ぎりぎりまでハンドルを立てた。
当面はこれで乗ってみようと思う。

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泥はね対策

2016-05-01
スイングアームが4cmロングなので、後輪の後端がリヤフェンダー後端より出ている。オフロード走行時、激しく泥をはねあげ、背中やリュックがすごいことになる悩み。
ルックスとしては、4cmロングのスイングアームはちょっとかわいくないので、2cmロングのスイングアームに換装すれば泥はねも減るかな。

しかし泥はね対策のためとしては、ちょっと大がかりすぎるので、フェンダーだけを後方にオフセットするパーツも検討。


これを付けるためには、ナンバーとフェンダーが干渉するので、ナンバーを少しはねあげてやる必要があるようで、そのためのパーツ。(Gクラフト社製)

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さて、フェンダーまで4cm後方に引っ張ると、かわいさダウンしそうで悩んでいたところ、フェンダーフラップなるものを見つけた。キジマ社製。

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デザインは選べなかったが、なかなかかわいくて、いいかもしれない。

足まわりのカイゼン

2017年2月
ボアアップモンキーは前のオーナーのていねいな性格がよく出ていていい感じ。エンジンも、とにかくよく回る。
ただ、足まわりだけは当初から納得がいかず。走りよりもルックスを重視するオーナーだったようだ。
コーナリングが気持ちよくないし、リヤブレーキがぜんぜんきかない。オフロードを走ることも多いので、リヤブレーキがきかないのは、けっこう困る。
購入後、1年たったこともあり、大規模カイゼンを行うことにした。

リヤブレーキをコントローラブルに。

まずは構造をよく観察。これまでバイク屋さん任せだったので、オートバイはホイールさえ自分ではずしたことがない。
リヤブレーキは鉄のロッドでドラムブレーキのアームを引っ張る構造。基本はフロントと同じだからきかないわけがない。

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ぬぬ。分かった。アームに対してシャフトを固定する角度がおかしい。アームとシャフトが直角に近いほど、てこの原理がきくはずだが、前オーナーはワイドホイールとの干渉を避けるためなのか、浅い角度で取り付けていた。
アームには上写真のようにポンチマークが打刻されてあって、これをシャフト側のポンチと合わせるのが基本のようだ。

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これを行ったところ直角に近くなり、リヤをロックさせることができるようになった。
よくなると欲が出てきて、ずるずるっとリヤタイヤをハーフロックさせるようなコントローラブルなリヤブレーキにしたくなった。そうしたら、さすがモンキー、素晴らしい商品が出ていた。

定番商品のようだが、フロント側に施工する人が多いらしい。フロントとリヤは別商品として出ているが、それはフロント側がワイヤーで引っ張る構造のため。

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カッコをつけてアームジョイントと調整ネジも赤いやつを導入。ああ・・ぽちっとやる前に、絶対ガンメタとかシルバーとか渋いのにした方がいいと分かっていたのに、ついついやってしまったバブル世代。お金ができたらシルバーに買い直そう。形状は三タイプが発売されています。

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ワイドホイールをやめて純正サイズのブロックタイヤに。

次にハンドリングのカイゼン。まずガチガチで動かないフロントサスを何とかしたい。

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ノーマルモンキーはダンパーのない細いバネだけのものだが、これはオフロードをとろとろ走るときなど、けっこう気持ちよくて好きだった。ただしロードで速度を上げると、確かに怖いところもあり、悩ましいところ。前オーナーはフロントディスクブレーキ化に合わせて、ダンパー付きの太いフロントインナーチューブに外付けダンパーまで付けてくれている。
これはこれでカッコよくて好きなのだけれど、とにかく動かない。サーキットなんかではいいんだろうけど、少し荒れた道だと、もうガタガタ、がっつんがっつん、すごいストレス。
試しに外付けダンパーをはずし試走。少しマシになった。
しかしコーナリングはあいかわらずひどい。
最大の悪因は超ワイドホイールに引っ張りではめこんだために、いびつなラウンド形状になっているフロントタイヤだろう。左右のオフセットもズレている気がしないでもない。ひとめ見ただけで曲がらなさそうである。

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原理的にはタイヤは細いほどよく曲がるはず。グリップ力は落ちるが、浅いバンク角で曲がれるようになるし、滑り出しも穏やかになるので扱いやすくなる。はず。
ダート走行でも、細いタイヤの方がすべっても何してもコントローラブル。ブロックタイヤがしっぽりなじむホイールサイズとなると、やはり純正と同じ2.5J。
そんなとき、信じられないタイミングでキタコが8インチの2.5Jホイールをリニューアル。
しかもクラシカルテイストを演出すべく欲しかったゴールド。もう半年ぐらい欠品であきらめかけていたのに。

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ブロックタイヤも純正タイプよりは少しブロックの細かいものをチョイス。純正タイプはオフロード感ムンムンで好きだけど、ロードを走ると摩耗がすごいのと、ブロックとブロックのあいだが広くて、一度、ここに釘が刺さってイッキに空気が抜けてビビったことがあったので。

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キタコのリニューアル8インチホイール。どこが変わったかというと、ホールの位置が前モデルはもう少し内側(ハブ寄り)にあったのが、10インチと同じように外側に持っていったとのこと。これでホールがハブに隠れることがなくなって見映えアップということらしい。個人的には内寄りの方がかわいく見えて好きだけど。外側にあると、ちょっと偉そうな感じ。
ではビフォーアフターです。

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ダンパー付きハブに交換。

じつはこの作業中、やってしまった。大失敗。
ハブとホイールを固定するネジの構造がよく分からず、トルクレンチを使って規定値で締めていたにもかかわらず、ちょっと変な欲を出してぐりぐりやっていたら四本のボルトのうち一本をネジ切ってしまったのである。駆動力がかかる重要な部分だけに、もうこのハブは使えない。試走もできない。がっくり。
家で中古のハブなんかをオークションで物色したりしていると、さすがモンキー・・もう涙が出るような商品が出てきた。

変速ショックを和らげてくれるハブダンパーのついたスペシャルハブ。ハブダンパーはふつうのオートバイにはみんな付いているものだけど、モンキーはないんですよね。だからボアアップ車だと一速に入れただけでも、がつんっ、と後ろから追突されたかのような衝撃が。
シフトチェンジもクラッチを切るというより、昔の乾クラ式ドカティみたいにタイミングでギヤを入れていく乗り方を求められる、ような気がしてました。それはそれで嫌いではなかったけど、壊してしまったものはしかたないということで、ダンパー付きハブを購入。すごい時代です。翌日にはもうパーツが届いた。

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左がノーマルハブ。右がダンパー入りハブ。

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これがダンパー。三つの樹脂が見える。これにスプロケットを固定した蓋をかぶせる。

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そして組み上がった状態。スプロケットの内側に見えるのがダンパー部分。ダンパー直径の制約があるため、28Tより小さいスプロケットは使えないそうです。試走でダートを走ったためか、もう小傷だらけ?

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ドラムブレーキ側から。ドラムブレーキのカバーだけはキットに同梱されないのでノーマルのまま。なので、変えてます感は皆無。

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そして試走はワインディング、舗装林道、未舗装路を合わせて20km×2本ほど。
一速に入れるときのショックも小さくなり、前後のタイヤを細くした効果もてきめんでコーナリングのラインが思い通りに描けるようになった。フロントが逃げるいやな感じもなくなった。
そのかわりすごくクイックで、直進しているとき、ちょっと身じろぎしただけでもラインがぶれる。
引っ張りが解消されてタイヤ自体のショック吸収性がよくなったのか乗り心地もカイゼン
いざダートへ。

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氷結している道もずりずりぐいぐい行ける。理想をいえばフロントサスがもっと動いてくれたらと思うが、リヤブレーキのカイゼンが威力を発揮。ああ、どんどんいける。
やっとふつうのオートバイになった。夕焼けがきれいだ。

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