カイゼン生活

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東海道53次終盤 ツール考察(2)デジタルカメラ

 東海道を走りはじめたころは、ただ前に進むことばかり考えていたのですが、旧古と現代が織り混ざった不思議な道程にひたされつづけているうちに、進めばいいってもんでもないなあと思うようになりました。体の時計が、徒歩を基調とした振幅になってきているようです。

 静岡の薩埵峠や、三重の関宿など、点在するハイライトスポットについては、また改めてフル機材を持って再訪しようと思っていますが、そんな有名どころではなくて、なんでもない裏通りの区間にある生活感など、ぽっとスナップしたいようなシーンも東海道旧道には圧倒的に多くて。

 

 

 しかしそれは狙えるようなものではなく、通りすがりの縁みたいなものでしょうか。

 そんな機会をつかむのに一眼レフは、今のところ、なかなか活躍できていません。

 

 

 まずバックパックを背中から下ろし、ジッパーを開け、一眼レフを取り出し、ソフトケースをはずし、レンズカバーをはずし、場合によってはフィルターをつけ、感度や露出を設定、補正を行なって、やっとパシャ。

 

 

 まず、タイミングを逃します。

 

 

 軽量化のため、35mmの単焦点レンズをつけているので、ズームがほしいシチュエーションも多々あり。

 また、街道走りで元気なうちはいいのですが、20km、30kmと走ってくると、もうよれよれで下ばっかり向いて、もうカメラを取り出す気力もない状態になります。

 

 

 とにかくザックをおろさずに、手を後ろにまわせばすっと取り出せて、何も考えずに、うにょーっとズームしたりしてパシャっとできる・・この条件にぴったりだったのが、SANYOのXACTI HD1000でした。本来この機種はビデオなのですが、操作性が素晴らしすぎるので、私はほとんどデジカメとして使っています。街道のハイライト区間以外のほとんどの写真は、このカメラで撮影されています。

 

 

 ブログシステムの進化によって、観光案内板の文字が読めるほど大きなサイズの写真でも大量に掲載できるようになったこともあって、街道の雰囲気を片端から写真にしてみようと思い、なおさら手軽に取り出せる早撃ちカメラの役割がたいせつになってきました。

 

 

 しかし高解像度の写真をとなると、さすがに古い400万画素のHD1000では苦しいところもあり(2年前に買ったケータイのカメラ機能でも510万画素だというのに!)、また、ダイナミックレンジ撮影ができる機種であれば、より見た目に近い写真が撮れるかなという思惑から、ひさびさにデジカメの新機を検討しはじめました。

 

 

 いま使っているXacti HD1000は、ザックのサイドポケットから、すっと取り出して、ずばっと撮影できます。早撃ちガンマンばりです。

 これはまず、エルゴノミクス・デザインのガングリップ形状の恩恵です。レンズカバーの脱着がなければ、もう1秒早く撃てそうです。(防水タイプのXACTIはレンズケースレスなので最高なのですが、画質が悪い)

 次にボタン類の操作性の秀逸さ。これはいろいろなカメラを使ってみましたが、なかなかこれほどに使いやすいものには会えません。考えずにぱっと操作できるカメラというのは、意外に少ない気がします。

 

 

 ということで、まず新型を検討する際に筆頭にあがるのが、HD1000の後継機種。同じ形で中味だけバージョンアップされたHD2000が出ています。ただ、2009年2月発売(もう1年以上前ですね)なので、新型といえるかどうか微妙。それでも今の倍の800万画素は確保。ダイナミックレンジ撮影もオーケー。

 今までに慣れた操作や、オプション類を引き続き使えるメリットもあります。しかし、かなり高いです。

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 この他、かなり気になって実機まで見に行ったのがRICOH社のGXR。

 6月に発売されるという28-300mmのレンズユニットとセットで買えば、Xactiなみのズーム機能は得られます。縦横高の寸法もXactiとほぼ同じで、ザックのサイドポケットに入れることはできそう。自動開閉レンズカバーの存在もかなり惹かれる。

 手に持った感じも、地味ながらしっかり道具感が出ていて、しっくりきます。早撃ちのXactiガングリップとはまた違った構えやすさ。

 拡張性も魅力。50mmマクロの大口径レンズユニットとか、将来性として、たとえばケーブルタイプのカメラユニットと組み合わせて、ヘルメットの上から走行動画撮影とか。

 ただ、レンズの開放値が暗い気がします。かなり明るい大口径レンズのXactiと比べると、ちょっと不安。

 悩んでいるあいだに梅雨入りしそうです。