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街道ランニング最強の軽量バックパック検証

ホグロフス社GRAM15を買い替え

2015-07-24

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2013年1月にホグロフス社製ACE20の後継モデル的な位置づけで発売され(ACEシリーズは廃番)導入したGRAM15。

フロントフルオープンのバックパックは使い慣れると手放せない日常グッズとなって2年と7ヶ月。毎日のように使っていたにもかかわらず、今まで故障らしい故障もなく、耐久性は申し分ない。しかしついにサイドポケットを引き絞るバンジーコードが断裂した。サイドポケットはスマートフォンやコンパクトカメラを入れる用途で使用頻度が高いため、買い替えを検討した。

さいわいにも2014年モデルがまだ現役商品として購入できた。(ラインナップは、ブラック、ブルー、ピンクの三色)

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[ホグロフス] HAGLOFS GRAM 15 337130 2C2 (GALE BLUE)
 
[ホグロフス] HAGLOFS GRAM 15 375541-29V-ONE 29V (ピンク)

[ホグロフス] HAGLOFS GRAM 15 375541-29V-ONE 29V (ピンク)

 

 

2013年モデルとのカラー以外の変更点としては、サイドポケットおよびウェストポケットの素材がやや荒いメッシュから伸縮性のある生地に変更されたこと。ウェストポケットは形状も変更されているが、特に使用感が向上したという実感はないものの、改悪されたというものでもなかった。(変更によりファスナーに曲面部分が生じたため、個人的には前モデルの方が、スカっと開け閉めできるので好きである)

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意外だったのは、その色づかい。手もとに届くまでは正直、なんでここまで単色にするかなーと、おそらくは多くの日本人が思う印象をもっていたが、手にしてみるとその徹底したこだわりに打ち抜かれた。

バンジーコードの持ち手部分の人工レザーと、ジッパーの金属持ち手部品以外は、もう徹底! 徹底! 徹底して本体と同色の素材・パーツが使われているのである。ブラックモデルはブラック、ピンクはピンク、ブルーはブルーと、それぞれ三色のパーツをことこまかく用意しなければいけないので、工業製品として見れば効率悪いことこの上ないはずなのだが、それでもホグロフスはやる。下写真のようにごく小さなリ樹脂パーツまで、同色にこだわるその意気込みに感服。正直、今では前モデルが古くさく見えるようになった。

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【過去記事】東海道五十三次踏破ランニングによって鍛え抜かれたバックパックに対する結論。

2013-09

 ハイドレーション(給水)システムつきの軽量バックパックとして秀逸なのは、OSPREY社のTALONシリーズ。容量ごとに身長に合わせて2つのサイズが選べるというこだわりよう。容量ラインナップも豊富で、使用スタイルに応じたきめ細かな選択が可能である。

 僕は軽量タイプの11リットル(※)を使用しているが、それでも大容量2リットルのハイドレーションシステムを装着でき、しかもハイドレーションパックを荷室と完全分離されたスペースに収める仕様のため、走っても荷揺れが少ない。(※旧モデル)

 しかし何といってもこのバックパックの魅力は、背中とバックパック本体との間に完全な通風空間を確保する「airscape」システムにある。背負って本気で走っても、とにかく涼しい。「チャリ列島横断イッキ走り330km」]の際に使ったのもこのザックで、チャリとの相性もいい。

 東海道において、あまり見どころのない市街地ステージでは、このバックパックでいっきに駆け抜ける。

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 東海道に点在するハイライトスポットは、走るというより一眼レフを持ってじっくり歩きたい。そんなステージでは30リットルのカリマー社製ザックを使う。歩くのがベストだが、ゆっくり走るぐらいなら問題ないザックであるが特筆するほどでもない。

 

 さて、ゆっくり渉猟したいハイライトステージでもなく、かといってさっさと駆け抜けたい市街地ステージでもない・・街道ランニングにおいてもっとも距離的時間的に大きい割合を占めるのが、そんな中途半端なステージである。

 こんな場所では撮影スポットと撮影スポットとのあいだの距離が長く、ハイスピード移動も必要。

 11リットルのTALONでは一眼レフが苦しいし、30リットルのカリマーでは走りがスポイルされる。

 また、ちょっとした一里塚なんかのチョイ撮りに多用するコンパクト防水カメラの出し入れ、ハンディGPSの出し入れ、ペットボトルの出し入れ・・頻発するこの3つの動作のたびにバックパックの二ヶ所のハーネスをはずし、ザックを背中から下ろさなければならず、とにかくリズムが狂う。つい面倒くさくてカメラを出すべきところで素通りしてしまったり、あとで後悔することしばしば。

 そんなことで良い方法はないかと思っていたところ、背中にしょったままでサイドポケットに入れたものを出し入れでき、かつメイン気室には一眼レフをすっぽり収められる20リットルのバックパックにいきついた。

 ホグロフス社製のACE(エース)シリーズである。

 ウエストハーネス左右のポケットを利用すれば合計4つのアイテムをを背負ったまま、つまりは走りながらでも出し入れできる。

 また、北欧メーカーらしい細部パーツの美しさも、ひとつひとつが使っていてうれしくなる。

 まさに街道ランニング最強バックパックといえる。

 2013年、愛用していたACEのジッパーがこわれた。修理して使いたいぐらいだが、同じものを新調することに。しかしモデルチェンジで廃盤となっていた。

 後継モデルらしきものが、GRAM15だ。20リットルのACEから容量が5リットル少なくなるのが気がかりだったが、細部にまでこだわりが貫かれた秀逸なデザインに惹かれて購入。

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およそ9ヶ月使ってみたところでのレポートを以下に。

新しいインテンス「GRAM15」は、走りながら飲む、食べる、調整する、調べるができる方向性を高めていた。

細身のものに統一されたハーネス類は摩擦が少なく調整がしやすい。ハーネスやジッパーの末端処理にも工夫がこらされている。

上位のトレイルランナーでもない限り、走りながらバックパックの各部を調整したいという実際の要望はないだろう。しかし走りながらでもできる、という究極に近い扱いやすさの追求は日常使いにもフィードバックされる。もちろん使いにくいよりは使いやすい方がいいのだから。

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最大の特徴は大きな開口部。思い切ったデザインだが、慣れるとこれがやめられない。全開にすることで内容物を俯瞰して一覧できるインデックス性の高さ。

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リールをつけたままのパックロッドも2本を収納。

小さなバックに小物なども含めて詰め込むことになるので、これが通常のバックパックだったら、狙った小物を出そうと思いきや、一度、すべての内容物を地面に出さないと済まぬ事態になるだろう。

 

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濡れた衣類やタオルをかけるコード。これはバックパックの基本機能といえるが、フルオープン構造をとるGRAM15では、コードがあると荷の取り出しの邪魔になる。未使用時はコードはまとめて左側の収納ポケットに納める。コードを引っかける小さなパーツの形状も絶妙である。

コード収納のための縦長のポケットはストック収納にも使える。

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ウェストハーネス部、左右にひとつずつのポケットはマチつきとなっており、かさばるものでもスマートに納められる。

 

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ハイドレーション・システム対応。

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背中の通気性も合格レベル。ハイドレーションパックを入れるポケット用のジッパーがつく。

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[ホグロフス] HAGLOFS GRAM 15

[ホグロフス] HAGLOFS GRAM 15