カイゼン生活

日常的非常事態サバイバンライフ

ハイエースのDIYソーラー電化計画

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池ごはんの危機

池ごはん歴は何十年になろうか。
人がまったく来ない池のほとりを理想郷とし、長年、池ごはんをやりたい放題やってきた。もっとも焚き火、炭火は面倒くさいので、せいぜいカセットコンロだが。
しかし近年のバンライフとか車中泊のブーム。なぜわざわざ車中泊という非常手段がブームになるのか理解できない。わが家ではキャンプのことはずっと避難訓練と呼んできた。できるなら宿に泊まりたいとつねづね思ってきたが、このブームが災害や戦争など非常時への高い意識であるなら、悪いことではない。
しかしブームというのは得てしてマナー悪化を招き、道の駅では煮炊きはもちろん、もはやキャンプチェアを出しただけでも警察に通報とか、池ごはんをめぐる環境は厳しい状況になりつつある。人のいなかった池にもちらほら流入の兆しもあり、今後は路上、池畔での煮炊きも厳しくなりそう。


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地元スーパーで買った袋麺で池ごはん
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ソーラー電化に心が傾ぐ

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北海道の奥沙流ダムへの林道起点にて

これはソーラー電化への決意を固めた日。
激しい虫の攻撃にさらされながら、カセットコンロとはいえ、煮炊きしていたらすぐに撤収はできず・・。
サトウのご飯は、カセットコンロだと15分も煮沸しなければならないが、電子レンジなら2分。
その15分は貴重な池ごはん時間withソーラー発電ともいえるが、虫の攻撃ならいざ知らず、熊とか北朝鮮特殊部隊とかホンモノの襲撃に対して無防備すぎる。
それに、コロナ禍初年度でのウェットティッシュ枯渇を見て、いかに人心と物流がもろいかを思い知り、カセットコンロなども有事にはあっという間に市場から消えちゃうんだろうな、と思った。
太陽光で発電した電力で、煮炊きができれば、なんと素晴らしい防災体勢か。
ネックは費用。
電子レンジや湯沸かしポットを稼働させるためには、1500wぐらい出力できる高額なバッテリーと、高性能なソーラーパネルが必要。


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北海道でも将来的にキャンプ場以外での煮炊きを伴う池ごはんは難しくなりそうに感じた。ソーラー発電での電子レンジ池ごはん化に向けて、レンジグッズを買った。


 

ウニ丼失敗で決意

スーパーで安売りしていた雲丹のパックでウニ丼を、と思ってサトウのご飯を温めていると、クルマが1台やって来た。Uターンして去って行ったので、見まわりに来ただけかもしれないが、憩いに来たのだったら悪いことをした。一時間ぐらいなら誰も来ないだろうとタカをくくってカセットコンロを出したが、向こうからしたら不快だったかも。なるべく早く煮炊きセットだけでも撤収しようと急いだら、ゴハンの仕上がり失敗。
電子レンジなら2分で安心安全確実にほかほかのレトルトゴハンだが、カセットコンロだと15分もかかるし、バランスが悪いとカチカチのままだったり。
ソーラー・オール電化調理への決意を強くした。

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ソーラー電化(準備編)

まず妄想図から

大容量ポータブルバッテリー、冷凍冷蔵庫、電子レンジ、電気ケトル、水タンクを、ささっと使えるようにできたらいいな、と。
イレクターの突っ張りを基軸に、これらを配備する頑丈な棚を作れたらいいなという妄想である。

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ポータブル電源+ソーラーパネルの検討

ポータブル電源とソーラーパネルは、中容量モデルを1年以上使ってみて納得安心のジャクリ社製を検討。
中容量モデルは電子レンジや電気ケトルを稼働させるには、ぜんぜん出力不足だが、じつは大容量モデルを運用する際に大いに役立ってくれることが後に判明する。

kaizen.hatenablog.com

ジャクリ社製の大容量モデル

電子レンジと電気ケトルを動作させるためには、1500W以上の出力能力が必要だという。電子レンジは500Wモードで使えば、そんな大容量必要ないじゃんと思いそうなところだが、たとえ500Wでも瞬間的には1000Wを平気で越える詐欺のような家電が電子レンジなのだ。
ちょうどジャクリ社製から1500Wのフラッグシップモデルが発売され、自治体や企業からも災害の備えとして引く手あまたで品薄とか。
100Wのソーラーパネルとセットで割引導入できたものの、清水の舞台から飛び降りるような覚悟でポチッとやった。
ポチっとやるまでに何日も逡巡したが、ポチッとやったときは咆哮した。これは未来への第一歩なんじゃー、と。
似たセットでジャクリ1000W+100Wソーラーパネルというのがあるので注意。1000Wではケトルも電子レンジも動かない可能性が。

銀閣で仮り置き

とりあえず作業台として、スーパー銀閣とスリム銀閣を併置している。銀閣ヘラブナ釣り用の台座であるが、天板の高さをミリ単位で自由に調整できるので、こういったものを配備する際にも、使いかってのいい高さを手軽に試せるので便利なのです。

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kaizen.hatenablog.com

電子レンジ検討と導入

車載用電子レンジは家庭用を導入。
余計な機能がなく、質実剛健なモノを探した。
車載用としてポイントは、フラットテーブルであること、ボタンが少なく操作が直感的で壊れにくそうなもの。
下の写真ではイレクターで突っ張り棒を立てているけど、電子レンジなどは銀閣への仮置き状態。

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今回導入したツインバード社製の電子レンジは、単機能のわりに信じられないほど高いけど、あれこれガラパゴス的な進化というか退化というか、使いこなせない機能がごちゃごちゃ付いている大手メーカー製より惹かれる。
「ぜんぶはない。だから、ある」というコピーが箱に印刷されていて、気に入った。と思ったら、2020年グッドデザイン賞受賞だって。恐れ入りました。
でも注意点。電子レンジって、待機電力がこんなに!?
いちいちコンセントを抜くのが面倒くさい。


でも、ツインバード社から、もっとシンプルな電子レンジが出ていて、これは待機電力ゼロ。
ダイヤルしかないし、いいね。
はっきりいって車中生活では電力は節約節約だから、電子レンジをオートで使うようなことはないから、こっちの方がいいかも・・と思ったが、ターンテーブル式だったー・・。



 

ソーラー電化なクルマへ(製作編)

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イレクターで棚作成

イレクターは好きな長さにパイプを切ることができて、好きな位置に棚を作ることができる。すべて車内で作業完結。
二段目のバッテリー棚は、樹脂のメッシュマウントで走行時の衝撃吸収を図ることに。ハイエースDXの後部は、ホント、すごいハネるんです。

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電子レンジ設置

三段目の電子レンジ棚は、金属メッシュをスポンジマウントに。

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電子レンジ実動テスト

うおー、動いた!
チーン。コンビニ飯あたためも成功〜。
しかし、とりあえず動きはしたけど、アースをどうしよう。勉強しないと。

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実走テストと可動棚追加

200kmほどの実走テスト。大きな段差などがあると、電子レンジが若干、ズレることが分かったので、天板の押さえ棒をダブルに。これでとりあえず動かなくなった。
それと、イレクターのヒンジパーツ(可動パーツ)を使って可動棚を追加。

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10リットル水缶導入

これまでの6リットル水缶は取り回しがよくて気に入っていたけど、ハイエース電化計画では長期の池滞在でもしのげるよう、水の容量をアップしたかったのと、容器を洗えるように手が入るものを探していたら、大好きなイワタニ社製のものがホームセンターに。
これはコックを使わないときはタンクの内側に格納できるスグレもの。当面、横にポータブルバッテリーを置くことになるので、コックだと破損による水もれなどが心配だったけど、とりあえずはコレで安心。
冷凍冷蔵庫については、しばし様子見。

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いざ山池へ(実戦編)

登山路で往復8時間を越える山池攻略のような場合、登山口駐車場に前泊、後泊しなければならないケースも出てくる。
登山口自体が人里からクルマで数十キロ走らなければならないような場合、食糧や必要物資の調達もままならないので、これまで、なかなか手をつけることができなかった。
ファーストアタックは、上高地の焼岳、妙高、八海山、奥鬼怒といった長丁場の登山が必要な山池たちだ。

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地元スーパーで食糧資材を調達し、名水で水を補給、ソーラー発電で電力を備蓄。そして山池へ

八海山の山池攻略におけるカイゼン

  • ボックスの1つはまるまる備蓄用にあてるべし
  • 水は大量に確保。水場がない場合、思ったより使う
  • 電子レンジさえあればレトルトごはん最強。馬鹿みたいに備蓄せよ
  • 袋ごとレンジできる食材をいつもスーパーで物色すべし
  • 氷は板氷2コをタオルで巻く(3日は冷蔵できる)
  • このバンライフ、思ったより電力を使う

 (バッテリー増設 or ソーラー200Wパネルを検討?)

  • パンと違って保存がきくカロリーメイトは常に20箱は備蓄したい
  • これらはすべて、おのずと災害時の備えにもなっている

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