血湧き肉躍る野戦を求めて。
すでに2014年にモバイルへらぶな釣りパッケージングを考察・検討した。kaizen.hatenablog.com
これは12尺までの短竿であること、横木が設置されていることを前提としたパッケージングなので、おもに自転車や原付、電車、バス、ランニングでの移動を前提とした市街地戦用のタックルであった。
また、へらぶな釣り道具に軽快性とスマートさを追求した「へら釣り北欧スタイル」も検証した。kaizen.hatenablog.com
ただ両者ともにいえることだが、いわゆる「釣り場」でのへらぶな釣りを想定した範囲を越えるものではなく、釣果や良質な道具を使う満足感は手がたくとも、どこか心躍る野戦の趣きに欠けるのである。
だいたいにおいて、釣り場とされている場所ならば多かれ少なかれ釣れてあたりまえという感じがして刺激が弱い。前人未踏とはいわないが、まったく知らない場所で、直感のおもむくままに銀閣(釣り)を設置し、何か分からない気配にぞくぞくしながら竿をくり出し、第一投を振り込む。
あの血湧き肉躍る、中学生時代の感覚を取り戻したいというのが2015年、45歳現在の心境である。
釣り台をイチから見直す。
野戦ということで、まず、銀閣(釣り台)の見直しから始めた。現在使っているスーパー銀閣は正直、大きく重すぎる。一方、プロミニ銀閣やミニ銀閣は足の調整幅が少なく野戦向きではない。
足の調整の自由度の高さ、運搬・積載性の最大公約数を探った結果、ミニ銀閣2かミニ銀閣3のいずれかに的を絞った。ミニ銀閣3は長足が標準装備されているが、長足はスーパー銀閣で使っている最大1.5mの超ロング足と互換性があるので、必要なときは足だけそれを使えばよい。ミニ銀閣2は前足を差し込む穴が4つあり、前方にオフセットしたセッティングや急傾斜に設置できるメリットがある。半年ほどあれこれ検討し、これに決めた。
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釣り竿と釣法をイチから見直す。
すでに2014年から18尺の長竿においては高級な並継竿ではなく、振り出し式の竿を使って検証をはじめてはいた。へらぶな専用の並継竿がもつ味わいやふくよかさは犠牲にするが、何が来るか分からない、折れるかもしれない場所で、穂先を持って行かれる心配もなく、巨鯉だろうが巨マブだろうが果敢に戦える竿となれば廉価な振り出し竿に限る。
ちょうどダイワから波紋Jという固着防止機能のついたそこそこグレードの振り出し竿が出ていたので導入した。
長さは15尺。長すぎず、短すぎず、野釣りでもっとも汎用性の高さを発揮してくれる。硬さは硬調と超硬調の二種があるが、小鮒やウグイともたわむれることができそうな硬調を選んだ。
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また、へらぶなを始めた2011年以来ずっと底釣り専門でやってきたが、水底や水深の状況の分からない野戦においては宙釣りが手早い。また、底釣りだとミリ刻みでハリス長を調節した針を何種類もあらかじめ用意しておかなければならない。野戦においては、現地調達したハリス付き針を適当にカットして使うことができて実戦的だ。
太仕掛けの宙釣りということで、浮きも野釣り用の極太パイプトップを導入した。
また、ライギョ、ナマズ、ブラックバス向けのベイトタックル(スピナーベイトとポッパーフロッグ)、ウグイなどトラウト系のフライフィッシングタックルをバンドルして完成したのが下のパッケージングである。
いざ実釣テストへ。
なじみの門池へ実釣テストに行った。冬場でも、へらぶながよく釣れる門池だが、このところ釣況がよくないという地元釣り師の話。慣れない太仕掛けの宙釣りとあいまって一時間半で釣れたのはブルーギルのみ。
宙釣り用のエサとしてシンプルにマルキュー社製パウダーベイト単体を使ったが、用意した小さなエサボールでは使いかってが悪かった。底釣りエサならこれでじゅうぶんなのだが、宙釣り用のエサはかさばる。
また、景品でもらったショッピングバッグを使っているが、容量15リットル程度のかさばらないバッグを導入した方がよさそうだ。
前足をオフセットして設置できるのがミニ銀閣2の特徴。
バッグとエサの見直し。そして能登半島へ。
門池での実釣テストでの反省点をもとに、大型エサボウルとグルテンにキャップ付き計量カップ(本来は計量用だがグルテン入れとして使ってみる)を用意した。
またバッグは、サウスフィールド社製のポケッタブルディバック(容量15リットル)を導入。これは天面がフルオープンできる構造が決め手となった。かさばるエサも、ぱっと見て選んで取り出せることはバッカンに近い強みだ。往年のオートバイレースファンにはたまらないレプソールカラーというのも萌えた。
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能登半島基部にある富山県氷見市の大浦池は無料ながら釣り桟橋まである恵まれた環境の釣り場である。もちろん野戦とはいえない。地道に釣り場での検証をかさねる。
外来魚がいないのか、モツゴが猛攻してくる釣り場だった。一時間。両バリの片方をグルテンにしたら、やっとへらぶなが来てくれた。ただアタリをとったとは言いがたい。極太パイプトップの浮きにもかかわらず、モツゴに翻弄されて落ち着く間もほとんどなく、ふっと静かになった一瞬だけ、へらぶなが寄ったのだろう。
早く野戦に持ち込みたいところだが、もうしばらくは釣り場で細部のカイゼンに努めようと思う。